私は漢方を勉強し始めて、知った言葉「自汗(じかん)と盗汗(とうかん)」。
自汗とは、なにもしなくてもじわ~とかく汗のことで、動き始めると更に多くの汗が出ます。
盗汗とは、俗にいう寝汗のことで、寝ている間にかく汗です。
自汗に含まれると思うのですが、緊張したり考え事をして焦ってしまうと頭にたくさん汗をかくこともあります。
自汗は、主に「気虚」気の不足で起こると言われています。
対策としては、胃腸をいたわって穀類いも類を食べる、そしてなにより気を無駄に使わないことです。
盗汗は、主に「陰虚」陰液不足で起こります。陰液とは血液や体を潤す液体のことです。
陰液が不足しているからといって水を飲むことは対策になりません。むしろ、逆効果かも。
体を潤す種や実、白い食材を食べる、甘酸っぱいものを食べる、ストレスをためないなどが大切です。陰液の不足は気持ちも不安にさせたりします、困りますね。
他には加齢にともなって、体の熱を冷ます「腎」のはたらきが弱くなり起こることもあります。
漢方では、「汗」にけっこう注目するのです。自分も汗かきで困っていた時期があり、なるほど納得しました。
なかなか、対策しても改善しないこともありますが、自分の身体が今どんな状態かとわかるだけでも、安心します。
暦の上では、「立夏」を迎え季節は夏に向かっています。
すでに真夏日も観測されていますね。
夏は、五行説でいうと「火」のキーワード、「心」をいたわる季節です。
気持ちを外に向けて、活動する時期ですが、焦りは禁物です。
朝寝坊して、慌てて駅まで走ったり、せかせかすると「心」を痛めてしまうからです。
暑い季節は、何事も余裕をもって行動するのが養生のポイント♪
炎天下での、外での活動もほどほどにするのがよいでしょう。
季節ごとに、それぞれ養生の仕方がありますので、それを知っておくだけでも健やかに過ごせるのです(^^)/
暑い時は、「心」を大切に。。。
各地で地震が続いて不安ですね。
今朝も、千葉県が震源の地震がありました。
そんなときは、まずゆっくり深呼吸をしましょう。
吐いて~吸って~。。。ゆっくりと呼吸をしてみてくださいね。
手首から肘の間の手のひら側をさすりましょう。
スリスリスリ。。。気持ちが落ち着くツボがあります。
ひとり旅、ひとり焼肉、ひとり映画、など「おひとりさま」がブームです。
でもでも、あまりいただけないおひとりさま・・・ひとり反省会・・・
実は、昨日自分のなかでこれが開催されました。
「昔、あの人にあんなこと言っちゃったけど、よけいなことだったかな、今からあやまりに行きたい気分」「私っていつも同じことのくりかえし、成長がないんだわ」「あの時は、ほんとに悲しかった」「あー人生きれいにやり直したい!でもやり直しなんてめんどくさい」などなど。
いつの間にか始まり、終わりが見えない会となります。
ひとしきりの反省会が済んで冷静になったころ、「あ、今日新月だった、しかも部分日食」「それにいま、土用真っ最中だった」
それなら仕方ない!
人間も自然の一部、気候や暦の節季に影響を受けるのです。それに、ちょっと胃腸の調子も悪いからなあ。
胃腸(脾胃)は、「思う」がキーワード。やけに思い悩んでしまう時には、脾胃を助けてくれる黄色い食べ物を食べるようにしています。
それに、「土用」も脾のキーワードです。
おいしいコーンスープで、まったりしました。
自分は、こうして「ひとり反省会」を反省しないようにしています♪
5月2日の立夏まで、自分をいたわって過ごすことにします。
2月の院内掲示板です。
「気虚」「気滞」についてまとめてみました。
「気」というと、なんだかあやしい雰囲気ですが、漢方では人の身体を作っているもの、エネルギーと考えます。
体温を一定に保ったり、内臓を所定の位置に納めたり、血液を血管からもれないようにしたり、外邪から体を守るバリアになったり、、、とそれはそれはたくさんのことをしてくれているのが「気」です。
ですから、これが不足したり滞っているとそりゃ体調悪くなります。
養生・薬膳と漢方薬も入れてみました。
桜の開花も記録的な速さで、もう春は終わり?と思いがちですが、暦の上ではあとひと月くらいは春です。
養生を右下にちょっとだけ書きましたが、そのほかにも「早く寝る」というのがあります。
睡眠は、大切です。春は早寝早起きがベスト。
夏に向けて体を整えるためにも、5分でも10分でも早くお布団に入って眠りましょう。
寝る前のスマホはダメよ~(自分にも言い聞かせる(;'∀'))
最近、唇がかわいて切れてしまったりするので、今日のお昼は「レバニラ炒め弁当」です。(コンビニ)
口唇が乾燥したり、皮膚がカサカサになるのは「血虚」(けっきょ)です。
漢方でいうところの「気血水」の「血」が不足している状態。
気分が不安定、皮膚もカサカサでかゆい、なぜか唇も乾燥する・・・そんな状態です。
薬膳では、赤黒食材を摂るのが良いのと、赤身の魚やお肉などもグー。
ということで、レバニラです。レバーといえば、肝臓。春は「肝」をいたわる季節でもありますので、さらにグー。
ニラも春に良い食材!
では、いただきます♪
同じ訴えでも、選ぶ漢方薬は人それぞれ。
その方の生活環境、しゃべる速度、呼吸の仕方、しぐさ、におい、顔色、飲み物の好み、などの観察をする「四診」という方法で弁証(分析)をします。今現在の知識の中で、私が創り出した「こんな人にはこの漢方薬」を書いてみます。
題して、妄想弁証。
例えば・・・イライラする、という訴えの場合。
◎女性、イライラは生理周期とも関係ありそう。または、更年期にさしかかったご婦人。お話を聞くと、あれも、これも、いろんな症状があると言います。イライラの原因は人のせい、と思いがち。炭酸飲料が好き。冷え性もありそう。イライラは話して発散するタイプかも。
→加味逍遙散(かみしょうようさん)
◎中高年の男性。イラっとすると、ものを投げたり、叩いたりしてしまう。運転中も前の車の動きにイラついて仕方ない。でも、本人はかなり怒りを内に秘めている感じ。最近、もの忘れも多いかも。カッとなると、腰が痛くなることもある。
→抑肝散(よくかんさん)
◎お子さん、緊張すると目をぱちぱち。チックのようなしぐさがよくある。少し落ち着きもないみたいで、動き回っている。たまに、夜泣き出したり寝言がひどいが、本人は自覚がないらしい。
→抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
◎仕事では責任ある立場の、働きざかりのお父さん。上司と部下にの板ばさみで悩むこと多々あり、まいっている。カッカと顔が赤くなり、頭から煙が出そうになる、という。一方、夜になると日中のことを思い返してため息が出てしまう。カルシウム不足かな、と言っている。
→柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
◎育児中のお母さん。ついつい子どもを叱ってしまう。そして落ち込むの繰り返し。でも、イライラには勝てない。顔色は少し白っぽくて、疲れやすい。
→加味帰脾湯(かみきひとう)
思いつくままに、書いてみました。それぞれの漢方薬が「イライラの薬」ではありません。全く、別の訴えでも使って効果が出ることもあります。そこが漢方薬のおもしろいところのひとつです♪
また、その漢方薬を飲んでいる人が、書いたような人物だというわけではありませんので、お間違いなく。
ピーマンの種は取りますか?
きゅうりやナス、トマトは種ごと食べるのに、私も最近までなぜかピーマンは種を取って調理していました。
でも、炒めたり煮たりしてしまえば、ピーマンの種もやわらかくなって気になりません。
(ただ、炒めるとぱちぱち跳ねるのでご注意を。天ぷらにするときは種を取ります)
実は、種には体を潤したり、補腎(ほじん)の効果があるのです。五臓の腎は、成長発達などの生命力、生きる力(精)を主っています。
老化防止にも、もってこいというわけです。
潤い成分は、乾燥が原因の便秘などにも効果をもたらします。
なにより、一物全体(いちもつぜんたい)丸ごと食べるというのは、薬膳的にもよいことです。
LFS(ローカルフードサイクリング)のコンポストに、生ごみを入れて堆肥にしているのですが、ピーマンの種は自然と芽を出してたくさんの実を付けてくれることが多いです。
まさに、生命力にあふれている「種」。ですので、コンポストに入れないで食べてしまおう、と思ったのです。
え?今ごろそんなこと言ってるの?もう、昔から種ごと食べてますよ、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
自分はよく「いまごろそんなこと言ってるの?」と言われがちな人なのですが、(前はそう言われて悲しい思いをよくしてました)よく考えてみれば、漢方は「今ごろそんなこと」「いまさら」のことばかり。
エビデンスも、何百年も何千年もかけて作られたものなので、薬膳や養生、漢方薬は知らない人にとっては、新しいけど古い「今ごろ知って感動してるの?」ということになります。
ですから、「今ごろそんなこと・・・」と言わずに、一緒に感動してもらえると嬉しいです♪
「傷つけた食材を食べると食べた体も傷ついてしまう」
というようなことを、料理研究家の土井善春さんがおっしゃっていました。少し前の「星野源のオールナイトニッポン」にゲストで出演なさった時の一場面です。
一人暮らしのリスナーさんからの質問で、「フライパンで調理したものを皿に移さずに食べてしまうのですが、いいでしょうか?」というのがあり、その答えでした。
好きに食べはったらええけど…と前置きしたあとで、食材に敬意を払わないといけない…というお話をしていました。その中の言葉でした。
自分にも思い当たることがあり、どっきりしたのと、土井さんの考えは薬膳の考えにとても似ていると感じたのです。
残さず食べる、丸ごと食べる、料理を盛り付ける、ということは食材に対する敬意。
そう思っていただくと、体の中でもきちんと気血水になってくれて元気にしてくれるのだと思います!
忙しい毎日ですが、野菜を切るとき、お肉を炒めるとき、感謝しておいしい料理にするように心がけます♪
風が強くてちょっと暖かい日に、急に顔がほてったり、胸がどきどき、気持ちがそわそわ落ち着かない~ということがありませんか?
ハイ、自分がまさにそうなります。
炎は上に上に向かって立ち上ります。キャンプファイヤーで歌うあの歌・・・「燃えろ燃えろよ、炎よ燃えろ、火の粉を巻き上げ天まで焦がせ」
そのとおりですね。
そして、火は風が吹くとさらに激しく燃えます。
人の体の中でも、同じことが起こります。そして、それは外の環境にも大きく左右されるという漢方の考えです。
春らしくなって、火邪(かじゃ)が風邪(ふうじゃ)とともに、体の上の方へ舞い上がるのです。
すると、冒頭に書いたような症状が出ることがあります。
ひどくなると、めまいが起きたり、頭痛がしたり、ということも。
対処法としたら、まずは深呼吸。上がってしまった火邪を足元に下げるイメージで深呼吸します。
そして、お尻か足を温めてみましょう。(お尻にホッカイロを敷いて座ったりします)やけどに注意!
すると、頭に上った熱が下に移動する(ちょっと違うかな)というイメージです。陰と陽の考えでしょうか。
冷たいものを飲むとか、食べるとか、は逆効果なのでNGです。
少し前の、院内掲示板です。
「怒・喜・思・悲(憂)・恐(驚)」という感情を七情(しちじょう)と呼びます。
何事も「~すぎ」はよろしくないというのが漢方の基本のかんがえです。
しかし、世の中「~すぎ」がなんと多いことか。
悲しすぎるニュース、ひどすぎる言葉、多すぎるゴミ、暑すぎる、寒すぎる・・・ん?ちょっと七情とは離れてきてしまいましたね(;'∀')
そういえば、アニメのキャラクターに「すぎるくん」という子がいます。うれしすぎる~、おいしすぎる~などが口ぐせ。
すぎるくん、ほどほどにね(笑)
そんな時に「~すぎ、はよくないんだっけ」と気持ちを平かにしようと思うだけで、立派な養生なのです♪
体の中の余分な水分は、尿として外へ出すのが正常な体のはたらきです。
それが、なんらかの不調でいろんな場所に滞ってしまうことがあります。
例えば、胃腸のはたらきが弱っていると、口から摂取した食べ物や水分が滞り、お腹にたまってしまいます。
お腹をさわるとちゃぽちゃぽと音がしたり、自分でもそう感じたりします。「振水音」(しんすいおん)です。
春になり陽気が増してくると、体の上部にその余分な水が舞い上がってきます。
これが、鼻水やくしゃみとなるのです。
さらに、頭部に上がってくると、頭痛やめまいを引き起こすこともあります。
花粉症で毎年悩まされている方は、すでに予防薬を飲んだり対策をしていると思いますが、養生としては「胃腸に余分な水をためない」
ことも大切です。
一番簡単なのは「よく噛んで食べる」ことです。よく噛んでから胃に送ってあげれば、胃の仕事は減ります。これだけで胃腸が整い、水はけをよくしてバランスを整えるので、お腹に余分な水はたまりません。
こうした漢方の考えは、実際目で見ることはできないので、「うっそだ~」とか「まさか~」と思うかもしれませんが、ここはひとつだまされたと思って、花粉症の季節までの数か月、または、花粉症の時期が終わってからは胃腸をいたわることを実践してみてはいかがでしょうか。
漢方薬としては、「四君子湯(しくんしとう)や「六君子湯」(りっくんしとう)などを試してみるのも良いかもしれません。
これは花粉症の対症療法ではなく、根本を治す療法となります♪
暦の上での春は近づいていますが、これからしばらくは寒さが厳しい時期です。
冬は五臓の「腎」のケアが大切。
どうもおしっこがスッキリ出ない
腰の調子がよくない
耳が聞こえにくい
体が冷え冷え
こんな方は、春に向けて腎のケアが必要かもしれません!
まずは、冷やさないこと。手首、足首、首をあたためましょう。
暖かいもの飲みましょう、食べましょう。
黒い食材をが腎のケアには最適です。おせちの残りの黒豆はありませんか?
黒きくらげを野菜炒めに加えたり、ふりかけなら黒ゴマを、ウーロン茶飲むなら黒ウーロン茶。
こんな感じでよいのです(^^)/
つぎの季節をすこやかに過ごしたいなら、その前の季節に養生しておく、これは自分の未来へのメンテナンスです♪
「生活習慣病」という言葉はよく耳にします。生まれ持った体質はもちろんあると思いますが、生まれ落ちたその時からは自分で「後天の気」を取り込んで生きていくことになります。
後天の気、とは主に呼吸と食べ物のことでした。赤ちゃんが生まれて初めてすることですね。産声は呼吸、お乳は食べ物です。
私たちが毎日しないと生きていけないこと、それを生活習慣と呼んでもいいと思います。
でも、それは千差万別、住んでいる地域や環境によっても左右されてしまいます。
そこで、「病」を「養生」に変えてみたらどうか?とひらめきました(^^)/「生活習慣養生」です。
養生は習慣にするのがベスト。
むずかしく考えなくても、続けられることをちょっとずつ、体の声を聞きながらやんわりとしてみてはどうでしょうか?
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朝起きたら温かいものを飲む
ラジオ体操をする(たった3分です)
○○すぎない
食後の足踏み
散歩
セルフマッサージ
5分でも早く寝る
目を休める などなど。ほかにもたくさんありそう♪
2023年も、いい年になります!
冬至も近づき、寒くなってきました。
寒いと、体が縮こまり体に力が入ります。
意識をして、力を抜いてみましょう。
とはいえ、どうやったらいいの?
私が考えるには、イメージが大切!たとえば、あったかいお風呂に浸かった時「ふあ~~~」っとなりますよね。
これ、力が抜けていると思うのです。
あとは、広い芝生の上に大の字になって寝転がった時「ふう~~~」っとなります。
そんなイメージを頭で描いて、大きく息を吐いてみるのはどうでしょうか(^^)/
子どもたちが採血するときに介助していると、とてもがんばって体がコチコチになっている時があります。(いやだよね、採血)
そんなときに「力をぬいてごらん」というと、ふーーーっと体が柔らかくなります。
案外、子どもたちの方が力を抜くのは上手なのかも、と感じます。
大人になると、いつもいつも肩や背中に力が入りすぎていて、リラックスする方法が分からなくなってくるのかもしれません。
いつもがんばっている、お父さんお母さん(おじいちゃんおばあちゃんも)。
一日一回は力を抜く時間を作ってみてください♪
もの忘れというと、加齢現象のように思いがちですが、それだけではありません。
漢方で考える「もの忘れ」は、「心脾気血両虚」(しんぴきけつりょうきょ)が原因を考えます。一体なんのこっちゃ?ですね。
心脾とは五臓のことで、心は主に血液の巡りを担当していて、脾は気を作るところです。
気と血は「気血水」のうちの2つ。
それが虚しているということなので、簡単に言うと「血の巡りが悪くなっていて、気が滞っている状態」でしょうか。
そうなってしまう原因は、目の使い過ぎや無理なダイエット、偏食、夜更かしや睡眠不足、ストレスや疲労などがあります。
「もの忘れがひどくて・・・」に対して、「歳だからね~」「疲れてるんじゃない?」「ストレスが多い?」「ちゃんと食べてる?」
などのアドバイスは、どれも正解!ということになります。
もちろん、あまりにひどい場合は疾患が元にかくれている可能性もありますので場合によっては脳神経外科や神経内科に受診ですが、そこで異常がなかった場合は、養生や漢方薬の出番かもしれません。
食べ物なら、赤と黒の食材、ドライフルーツやナッツ類を積極的に取り入れてみましょう。実は、私も仕事の合間や昼休みにはドライフルーツをつまむようにしています。ナッツと一緒になって売られているものもあるので手軽に食べられますね。
お風呂上りのストレッチや、軽い散歩、外に出て深呼吸、そんなことでも気と血は巡ります。ラジオ体操もグーですよ。
漢方薬なら、「帰脾湯」イライラが強く出てしまうなら「加味帰脾湯」などがオススメです♪
「もの忘れ」の対処法が、漢方で考えるとたくさんあるのですね。
いきなり、最終回みたいなタイトルになってしまいましたが。
「ところで、漢方ってなんだろう」とふと思ったので書いてみます。
漢方薬は、自然の生薬でできているけれど「医薬品」です。でも、病気を治すのか?というと、そうではない。治療薬ではないような気がします。
では、何をする薬かと聞かれたら「体と心を健康な状態に戻す」というのがしっくりくるような気がします。
もっと整った言葉でいうと「未病を治す」、未病とは病気になる前の段階という意味ですね。
でも、癌の患者さんが抗がん剤と一緒に漢方薬を使うことも多いですし、なんらかの治療の補佐をするのも漢方薬。
やはり、治す力を高めるといった意味があるのでしょうか。
具体的に言うと、漢方では「足りないものは補う」「滞っていたら巡らす」のが基本です。
他にも「瀉す」(しゃす)という言い方をするのですが、これは「流す」というようなニュアンスです。
気血水がどれもちょうどよい量で、バランスよく流れて巡っているのが健康というわけですが、外からの邪気や生活の不摂生、内傷七情(感情)が過剰になってしまったりすると「不調」が現れてしいまうと考えます。
「なんとなく調子が良くない」病院で検査しても異常はなし。という場合は漢方薬が最適です。
また、持って生まれた体質(口内炎ができやすい、お腹をこわしやすい、咳がでやすい、いつも鼻水出てる、など)を改善へと導くこともできます。
また、「ソワソワする」「不安になる」「眠くて仕方ない」「あくびが多い」「朝起きられない」「イライラする」など、コレ!といった西洋薬が思い当たらないような時にも、使える漢方薬はたくさんあります。
もちろん、その人に合ったものを選ぶというのが重要です。
同じ症状でも、どんなタイプかを見極めて選ぶので、たくさんの漢方薬があるのだと思います。
まずは、自分(またはお子さんの)身体の声を聴いてあげることから始まるのが養生と漢方なのかな・・・という結論です♪
10月の院内掲示板です。
「四季の養生」のことを書きました。
いろいろある中で、おもしろいな~と思うのがこの起床と就寝についてです。
11月7日は「立冬」です。
冬が始まるころで、木枯らしが吹き、早いところで初雪の知らせが聞こえる、とあります。
先ほど天気予報で、明日は北海道は平野でも雪が積もると言っていました。富士山もすっかり白く見えますね。
夜は早く寝て、朝はゆっくりと起きるのがよし、の季節となります。
なかなか、実践は難しいですが5分でも10分でもいいので、早めに床に入るだけでも良いと思います。
黄帝内経のマンガもご紹介。
持ち歩いているので、帯がシワシワですが(;'∀')
読みやすく、そしてどこか懐かしい気持ちになる本なので不思議です♪
さて、ブログも5頁めとなりました。
更新がゆるやかにはなってきましたが、ゆったりと読んでいただけますと幸いです。
この度、新型コロナウイルス陽性となり、一週間の休診をいただきました。大変ご迷惑をおかけいたしました。
また、予約の日程を変更いただきありがとうございました。
コロナの世の中になり、考えなくてはならないことがありストレスがあったこと、昨年夏に愛犬とのお別れがあったこと、そのあたりから体調が危うく、実のところ「このままで自分の身体は大丈夫だろうか」と思っていたところへの感染。
生気不足、を思い知った出来事でした。
幸い、症状は超軽症で、一週間の療養生活はゆっくりと身体を休める良い機会となりました。
飲んだ漢方薬は発熱初期に「葛根湯」「麻黄湯」を一回ずつ、その後は頭痛に対して「五苓散」を4~5日飲んだだけでした。
療養後は、おどろくほど身体が楽になり、とにかく「疲れない」「ごはんが美味しい」「気分がよい」生活を送れています。
後遺症の味覚障害も全くなく、思えば、むしろコロナにかかる前の方が、何を食べてもおいしくない、味がしない、ただ、食べなくちゃ働けないと飲み込んでいるような状態だったのです。
「休養」→休んで養生することだけで、不調が消えるという体験をしました。
休む、ということは何よりの薬なのだと思いました。
あくまでも、私の場合、の体験談として記しました。
医院名 |
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院長 |
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