Ns森の漢方養生ノート4頁

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オンジとクララ 2022・9・28

東京都薬草植物園に行った時の写真をご紹介。

イトヒメハギという植物です。
根っこが生薬で「遠志」、(オンジ)と読みます。
個人的には、お世話になっている生薬で、「帰脾湯」(きひとう)「人参養栄湯」(にんじんようえいとう)などに入っています。

「寧心安神」(ねいしんあんじん)といって、精神不安・不眠・物忘れなどに作用します。
この言葉の意味は「やすらかでおちついている」
すてきな言葉です。
おんじ、というのも安らぎます。ハイジのおじいさんが頭に浮かぶのです(笑)
ありがとうオンジ♪
クララ~!

アルプスの少女ハイジシリーズで、このふたつはお気に入りです。

マメ科クララの根が生薬で「苦参」、(クジン)と読みます。
葉っぱがマメ科っぽいですね。

こちらは、熱と湿を取り除いてくれるもので、腹痛や下痢、それから、皮膚のかゆみにも効果があります。
ダニによる痒みにつかわれていたそうです。
「消風散」(しょうふうさん)という漢方薬に入っています。
じくじくした湿疹などの時に使われます。

ちなみに、この薬には「セミのぬけがら」も入っています。「蝉退」(センタイ)という生薬。ぬけがらということは、皮。皮膚の病変に効く、ということなのです。皮膚のお悩みがある時には、焼き鳥なら「皮」を食べるのもよいそうです。

「似類補類」(にるいほるい)という漢方の考えです。
くるみは脳みそに似ているから、脳の活性に、豆は腎臓に似ているから、腎の強化に、ブルーベリーは瞳みたいだから、目にいい、などなど。
こじつけみたいですが、逆に考えると分かりやすいですよね。
自分は、動悸がするときには「ハツ」を食べます。薬膳ってむずかしくないのだと思います。

クララ、かわいい名前なのにいい仕事します♪






院内掲示板より 2022・9・23

8月の院内掲示板です。
8月7日が立秋。暦の上では秋になりました。
そして、今日9月23日は秋分の日ですね。
昼と夜の長さが同じ日です。
暑さ寒さも彼岸まで・・・とはよく言ったもので朝夕はだいぶ過ごしやすくなってきました。
彼岸の中日でもあるので、お墓参りに行かれた方も多いことと思います。
ご先祖様を敬うことは、養生のひとつと言われています。

掲示板には、「秋の養生」のひとつをご紹介してみました。
季節の変わり目で、夜や明け方の咳で眠れないというお子さんがやってくる時期でもあります。
加えて、昨年にひきつづきRSウイルスも流行しています。
RSの特徴として、高い熱が数日続いたり、咳や鼻水、痰が長引くなどがあげられます。

ウイルスによる感染症は、自分の力で治しますので少し時間がかかります。
処方される薬は、解熱剤も含めて症状をやわらげているだけです。

そんな時にも、この養生方法をぜひ取り入れてみてください!
熱があって食欲がない時には、甘酸っぱい味を取り入れてみてはいかがでしょうか。
梨やリンゴはすりおろして、はちみつと混ぜると咳をやわらげてくれるかもしれません。
※はちみつは、1歳未満のお子さんには与えないでください※
はちみつが使えない場合は、ちょっぴりお砂糖をふってあげてもよいと思います。上白糖には、咳を鎮める働きもあります。
体が冷えている場合(鼻水が透明で水っぽい時)は、焼きリンゴや焼き梨にするとベスト。
鼻水に色がついていたら、熱がこもっている証拠です。熱を冷ます食材を選びましょう。夏野菜や大根、豆腐、みかんやパインなどです。

お子さんは、風邪を引いたとき「眠る」ことで治していきます。食事よりも睡眠で体をメンテナンスしているのです。
眠っているのに、起こして食事をさせる必要はありません。
もちろん、良く眠っているようでも時々顔色や呼吸などを観察してあげてくださいね。
お部屋の温度や湿度を整え、換気をして部屋の空気をきれいにします。汗をたくさんかきますから、背中にタオルを入れてあげたり、まめに着替えをさせます。掛け物の調整も大切です。
蒸しタオルや、冷たいタオルで顔や体を拭いてあげるとさっぱりします。
辛そうなら、背中をさすってあげたり、お腹をさすってあげたりすると安心するかもしれません。

元気になったあとには、熱によって消耗した陰液を補う食事で回復を助けてあげるとよいでしょう。
それが、秋の養生と同じなのです。

家庭でできる、食薬や看護はたくさんあるのです♪

ただし、3か月未満の赤ちゃんの発熱や、お子さんの様子がおかしいと感じた時、けいれんした時などはそんなことを言っている場合ではありません。すぐに医療機関に連絡をしてください。

漢方薬は長く飲むもの? 2022・9・19

漢方薬、と聞くと「長く飲まなくちゃならないでしょ」と思う方が多いと思います。
自分もそのようなイメージを持っていました。

しかし、長く飲まない種類の漢方薬があります。
病気を引き起こす「邪気」がまだ体の表面にとどまっている場合に使うものです。
身近なものでいうと「葛根湯」「麻黄湯」などです。「葛根湯」は背筋がゾクっとして寒気があり、汗をかいていない風邪のひきはじめに使われます。「汗法」といって、汗と一緒に邪気を体の外へ追いやる治し方です。
しかし、汗と一緒に「気」も出て行ってしまうため、「虚証」といわれる、あまり体力のない方の場合は消耗してしまうことがあります。
葛根湯の、効能に「肩こり」「鼻かぜ」「鼻炎」「頭痛」などと書いてあるため間違えやすいのですが、花粉症の間ずっと飲み続けていたり、慢性的な頭痛や肩こりに何か月分も飲んだりする薬ではないのです。
あくまでも、「風邪のひきはじめ」がポイントです!
飲んで、楽になったらおしまい。

漢方薬のイメージがちょっと変わりませんか♪

天地始めて粛し 2022・8・28

約5日ごとの鳥や虫、植物、天候などの様子を名前にした「七十二候」。
今日8月28日~9月1日までは「天地始めて粛し」(てんちはじめてさむし)
8月も終わりに近づき、暑さがおさまり始める頃、という言の葉だそうです。「粛」は弱まるという意味。

びっくりです。今日のこの涼しさ。ズバリ正解!
昔の人は、こうやって季節の変化を肌で感じていたのですね。

いつまでも夏のつもりでいちゃいけません(笑)秋や冬に備えなければ!
夏というのは五行でいうと「火」「心」「赤」「喜」「辛」などがキーワードです。「心」の中には実際の臓器「心臓」も含まれています。
夏は、脈拍も常に早く、心臓に負担がかかっています。そろそろ、「心」の疲れを癒していたわってあげましょう。
まずは、気持ちを落ち着かせて、脈拍が上がるようなことはなるべく避けるのがよいでしょう。
寝坊してあわてて起きて支度して、駅までダッシュ!なんてことのないように時間には余裕をもって行動するのも養生です。
あわてない・さわがない…こころをしずかに♪
「火」である炎は上の方に立ち上ります、そろそろ炎を小さくして高ぶった気を降ろしていく時期です。

そして、汗によって失われた水分や気を補ってあげることが大切です。
季節の食材、果物にはそれらの力がありますよ。
「陽」の夏から「陰」の冬に向かっていく季節。

子どもたちにも、絵本の読み聞かせや読書の時間などを作って、落ち着いた環境づくりをしてあげると、秋も気持ちよく過ごすことができすと思います。

食材のちから 2022・8・17

食べ物で体を整える、といっても即効性はないような気がしませんか?
いやいや、そうでもないかもしれません。

今年の夏は、とうもろこしがどれも甘くて大当たり!たくさん茹でて冷蔵庫に入れておきました。
朝起きてポリポリ、お弁当にも持っていきポリポリ、たくさんいただいています。
すると・・・尿がすっきり出るようになった気がするのです。

<とうもろこし>
体を冷やしも温めもしない「平性」の食材。気虚・痰湿に効果があります。
余分な水分を出して、むくみやだるさをスッキリさせてくれます。黄色い食材でもあるので元気を補います。
ひげの部分はお茶などにも使われます。


とうもろこしの皮をむくときには、きれいにひげをとらずに残しておくようにしています(^^)/
実と一緒にいただきます。

「食薬」「医食同源」などという言葉を今さらながら実感しているこの頃です♪
子育てにも、生かせる知恵だと感じます。

足首を冷房から守ろう 2022・8・7

酷暑が続けば、冷房のきいた部屋にいることが多くなるのも仕方ありません。
冷気は下の方に流れます。すると・・・
「足首が冷えます!」
「首」のつく場所は、冷やしてはなりませぬ。手首、首、足首です。
靴下必須、せめてレッグウォーマーで足首だけでも冷やさないようにしましょう!できれば手首もあっためてあげましょう。
熱帯夜の中では、冷房を使いながらの就寝になると思いますが、眠るときもレッグウォーマーをすると良いですね。

季節にかかわらず、「冷え」は万病のもとです。
養生しましょう♪

すいか 2022・7・27

すいかが美味しい季節がやってきいました!

今は、たくさんの品種のすいかが店頭に並んでいますね。昔は丸ごと買って井戸水で冷やして、みんなでみんなでワイワイ食べたものですが、
このご時世、みんなでワイワイもできない夏休みではあります・・・でも、夏になると美味しい実をつけてくれるすいかを楽しみましょう♪

すいかは、熱を冷ましてくれる食材です。
コロナウイルスに限らず、子どもたちの間でいろいろなウイルス感染症が流行しています。

発熱しているときに、体の熱を冷ます効果のあるすいかはピッタリです。
小さいお子さんには、汁をしぼって少し薄めてジュースにしてあげるのはいかがでしょう。

ところで、
ついつい、冷たい水分をたくさん飲んでしまいがちな夏ですが・・・尿ってあたたかいですよね・・・

冷たいものを食べたり飲んだりすると体の中でおしっこの温かさまであっためるエネルギーが必要なのです!
そうすると、バテます。

ですから、もともと冷やす食材を取り入れてあげると省エネというわけです(^^)/
一般的には、トマト、きゅうり、なす、などの夏の野菜、すいか、パイン、なども熱を冷ましてくれます。この場合、冷たくしなくてもOK.
むしろしない方がよいかもしれません。
桃やさくらんぼは、逆に体を温めるので、熱がこもっているときには食べすぎ注意です。

お子さんの発熱も、薬を使うだけでなく、薬膳のちょっとした知恵が役に立つことがあると感じます♪

補中益気湯 2022・7・10

漢方薬に入っている生薬シリーズです。
今回は「補中益気湯」(ほちゅうえっきとう)
今年の夏、自分がお世話になっている漢方薬のひとつです。
最近では、コロナ罹患後の後遺症のようなものや、予防にも効果がある?と言われている処方です。

入っている生薬は・・・
〇人参(にんじん):キャロットではなく、オタネニンジンの根っこです。元気を出します。
〇白朮(びゃくじゅつ):キク科オケラの根茎。元気を出して、水はけを良くします。
〇黄耆(おうぎ):マメ科キバナオウギの根っこ。気を補い、汗を抑えてくれます。(気の固摂作用を助けてくれます)
〇当帰(とうき):セリ科トウキの根っこ。補血します。
〇陳皮(ちんぴ):みかんの皮を乾燥させたもの。気を巡らせます。
〇大棗(たいそう):なつめです。脾胃を整えます。
〇柴胡(さいこ):気をもちあげてくれます。
〇甘草(かんぞう):マメ科カンゾウの根茎。脾胃を整えます。
〇生姜(しょうきょう):しょうが。胃腸を整えます。(吐き気もおさえます)
〇升麻(しょうま):キンポウゲ科サラシナショウマの根っこ。気をもちあげてくれます。

以上、10種類です!
生薬は、単独での効果とは別に、漢方薬によっていろんな役割をします。一緒になる仲間の生薬によって発揮する力の種類が変わっていくのです。
ベストパートナーのような生薬もあったり、強すぎる効果をやわらげてくれたり、働きを高めたりもします。

補中益気湯の構成生薬を見てみると、「気をあげる」漢方薬であることが分かります。ですから、気が上がっている人には不向きなのです。
気があがっているとは、イライラ、カッカしているような場合です。
昼間から眠くて眠くて仕方ない、手足がだるい、やる気が出ない、元気が出ない、食欲がない、内臓が下垂している時などに使われます。
気は、内臓を正常な位置に保つ作用、汗や血液などがもれないようにする作用などがあるので納得です。
ちなみに、アウトドアの夏バテには「清暑益気湯」(せいしょえっきとう)インドアの夏バテには「補中益気湯」なのだそうです。

今年6月末のいきなりの梅雨明け、酷暑が10日ほど続いた時には、朝起きて一包飲んでから動き始めました。夏バテ予防です。
私の場合ですが、飲むとお腹に力が入って、体がシャキッとします。視界も明るくなるような気もします。
老化とともに、気血は虚して、瘀血が進みます。食事や生活の養生の他に、ドラッグストアでも手に入る漢方薬を利用するのも元気に過ごす選択肢だと感じます。

コロナに限らず、病気のあとの体力回復にも使われる漢方薬だということがよくわかります。

東京都薬草植物園 2022・6・28

いつか行ってみたい!と思っていた「東京都薬草植物園」に行ってきました。
スクールの鈴木先生がインスタグラムに載せていらして、この植物園を知りました。

生薬を見るのが大好きで、薬日本堂のミュージアムでいろいろな展示を見ては幸せな気分になっていましたが、ここは、その前の段階、土に植物として植わっている薬草が見られるのです。

「ここに住みたい・・・」と思うほど感動的でした。

さて、これは「トウキ」当帰です。女性の強い味方、「血」を補ってくれる生薬です。
月経不順、地の道症、など女性特有の症状に使われることが多いです。
「当帰芍薬散」「加味帰脾湯」「加味逍遙散」「温清飲」「温経湯」「当帰飲子」などの漢方薬に入っています。
血を補うということで、手荒れや肌荒れなどにも処方される漢方薬にも使われます。
この植物園は、小平市にあります。西武拝島線の「東大和市駅」の目の前です。

これは、まだ盛りではないようですが「オオカラスウリ」で、根っこは「カロコン」栝楼根という生薬です。種子は「カロニン」栝楼仁という生薬です。
部位によって違う生薬になるのですね(^^)/

実は、「カロコン」は私の推し生薬のひとつです。
理由は、かわいらしい名前だから♪
カロコンは、口の渇きをいやしたり、膿を出す、腫れを取る作用があり「柴胡桂枝乾姜湯」などに入っています。虚弱で、神経過敏、緊張すると頭に汗をかきやすい人などに使われます。
自分は虚弱ではありませんが、以前愛用していたことがあります。
カロコン、ありがとう。
カロニンの方は、心肺を潤す、乳汁の分泌を助ける、咳を止めるなどの作用があるそうです。

推し生薬の、植物に会えてトキメキました。この植物たちが、漢方薬となって私たちを助けてくれていると思うといとおしいです・・・。

また、少しづつ紹介していきます(^^♪


院内掲示板より 2022・6・21

梅雨で湿度が高い日が続きます。
でも、今年はあんまり雨は多くないですね。夏に水不足にならないとよいのですが・・・

外からの邪気「外邪」のひとつでもある「湿」
からだの中にも、「湿」が溜まると不調が現れます。この時期になると頭が痛い、胃の調子が悪くなる、体が重くなる、などは「湿邪」が関係しているかもしれません。

毎度いつものメッセージですが「胃腸をいたわる」がなによりの養生。なぜなら、胃腸(脾胃)は湿気と冷たいものが大の苦手(>_<)
これまた、こってりしたものや甘いものが「湿」と手を組んでしまうからやっかいです。
「痰湿」(たんしつ)という物質に変身します。
これが溜まると、悪夢を見たり眠れなくなったりもするのです。
おそるべし、痰湿!

それから、水をやたらと飲むのもダメ。「水ダイエット」みたいなものが流行ったことがありますが、体の中がちゃぽちゃぽになってしまいます。
そして冷えます・・・いいことありませんね。
水分は、温かいものをちょこちょこと飲むのがベスト。冷たいものはついガブガブ飲んでしまいがち。
のどが渇いた~~となる前に、温かいものをちょこちょこです(^^♪

さらさらにもご用心 2022・6・10

え?ネバネバは痰湿がたまるから、水滞の時にはいけない・・・さらさらっと食べられるものがいいんじゃないの?
たしかに、そうなのですが前回の文章を書いていて気が付いたのがこのタイトルでした。
「さらさら」っと食べられるものとして、お茶漬けやおかゆ、おじや、「つるつる」っと食べられるもおは、納豆ご飯やどんぶり類、そうめん、などがあります。

この食べやすさ、が問題。よく噛まないで飲み込んでしまうのです!
すると、なにが良くないか・・・胃腸に負担をかけてしまいます。
おかゆも、お茶漬けも、納豆ご飯も、どんぶりも、そうめんも、ちゃんと噛んでたべましょう♪

ネバネバにご用心 2022・6・7

「力うどん」美味しいですね~うどんの上に焼いた餅がドーンとのっています。
ちょっと体力弱ってるから力をつけなくちゃ!という時にはもってこいのメニュー・・・・ではありません!!ご注意を!
ネバネバモッチリの食材は力をつける、と思われがちですが、これからの季節、湿気や暑さでだるくて体が重い~という時には避けたい食材なのです。むしろ、元気いっぱいの時にいただきましょう。
お餅の他、とろろ、納豆、ヨーグルト、コンデンスミルク、生クリーム、はちみつ、などなど、イメージで「ねっとり、ねばねば、もっちり」なものです。

漢方では、このようなものを摂りすぎていると体の中に「痰湿」(たんしつ)が溜まると考えます。
痰とは、肺から出てくる痰のことではなく粘調な物質のことで、湿は余分な水分です。
まず、胃腸に負担がかかります。「脾胃」(ひい)は、湿気が苦手、それに体の中の水分代謝を担っています。余分な水分は、鼻水になったり、咳やくしゃみ、下痢、便のべたつき、むくみ、めまい、耳鳴りなどを引き起こすことがあります。血液がネバネバすれば、つまってしまいます、これは大変。

そんな時には、「あっさり、さらさら、うすあじ」のメニューが助けてくれます。
夏バテで、だるくて体が重い~時には、野菜たっぷりのスープや味噌汁とごはん、などの軽いものを食べるのがグー♪です。
他に、痰湿を生むものとして、甘いもの、冷たいもの、があるのも忘れちゃいけません。アイスや氷たっぷりのジュース、スポーツドリンク、栄養ドリンク、そして今話題の乳酸菌飲料も摂りすぎはよくありません。水分の摂りすぎや味の濃いもの、脂っぽいものもご用心です。
飲んだり食べたりしちゃいけないわけではないんですよ。体調と相談しながらほどほどに、が大切です♪

どくだみチンキその後 20202・5・28

今年も、どくだみが茂る季節がやってきました!
2頁目で紹介した「どくだみチンキ」。どくだみの葉っぱや花を、ホワイトリカーに漬け込むだけという簡単なものですが、これが1年間大活躍でした。
季節の変わり目になると、手や足に小さい水ぶくれができてかゆくなり、かきこわしてジクジクしてしまうのですが、そんなときはチンキの出番です!きれいに洗った後に、化粧水の要領でコットンに浸したチンキをぬります。
次の日には、すっかり良くなるのです。
どくだみには抗菌作用があるというのも納得です。

庭に出始めた、どくだみらしき葉っぱ。以前なら躍起になって抜きまくっていたのですが、今年は大事に見守っています(笑)

お子さんのアセモなどにも良いのではないでしょうか?
ただ、使うまえに肌に合うかどうか小さな範囲で試してみてくださいね。
蚊に刺されたあとのかきこわしにもいいかもしれません。

院内掲示板より 2022・5・22

3月の院内掲示板のご紹介です。
テーマは「目を休ませましょう」

少し前にくらべても、今の私たちの生活は目を酷使するものばかり。
幼児期から、スマートフォンやパソコンの画面を見ることが日常となっています。
養生訓を書いた貝原益軒さんは江戸時代の方ですが、その頃から目を使いすぎないという養生は存在していたようです。
現代なら、なおさら・・・ですね。

なぜ、目を使いすぎてはいけないのか?
まず、「血」を消耗します。
血を消耗するとどうなるのか?
そのあたりを、丸で囲って書いてみました。
「目を休めると・・・」と、逆の視点から書いてみました。
(逆も真なり、かどうかはちょっとわからないところもあります)

「血」は、寝ている間に五臓に「肝」に戻ります。そして、朝にはリフレッシュ!元気も出ます!
そのためには、23時~1時の間に、よく眠ることが大切なのです(^^)/
そして、たまには自然の景色や、草花、鳥、空を見て目をリラックスさせてあげるとよいのではないでしょうか。その時は深呼吸も。
目を大切にすることは、体の調子を整えます♪

呼吸の復習 2022・5・17

薬物学の講義が始まり、「そうだったんだ・・・」ということがあってオドロキです。
何がオドロキって、初めて知ったような感動があったことです(笑)
この歳になっての学習は、こんなことも醍醐味と言えるでしょう。試験に合格や資格を得たというのは、ただそれだけのこと。
まだまだまだまだ・・・知りたいことばかりです。

で、何に感動したかというと、漢方では基本中の基本「呼吸」についてです。
漢方では、息を吐くのは「肺」、吸うのは「肺」と「腎」が担当しているのです。もちろん五臓の話です。
「肺」は体の水分の調整をしたり、気のコントロールをします。「腎」も同じく、水分との関わりは大きいのですが、
さらに「納気」(のうき)というはたらきもあるのです!
気を納める、まさに吸った気を納めるのが「腎」というわけです。
知らなかった~~(笑)理解してなかった~~


そこで思い出したことがあります。
小学生のころ、とび箱の授業でのこと。跳び箱から手が離れていなくて、そのまま空中回転し背中をマットに打ち付けたことがあります。
一瞬の出来事で、気も動転、「大丈夫?」とかけつけた先生に言ったのは「い・き・が・す・え・な・い」でした。
腰痛などがひどくなると、体の下の方にある「腎」のはたらきが弱り息が吸えなくなるのです。
まさに、吐けるけど吸えない状態だったと推測します。

「腎」は生命力の源です。何気なくしている呼吸は生きる上で不可欠なのは、酸素を取り入れ二酸化炭素を出す、だけではないというのが漢方の考え方です。
ふぅ~深呼吸しましょう♪そして、復習しましょう(;'∀')

セルフマッサージ 2022・5・12

自分でツボマッサージをするのに、いい香りのするオイルが欲しいと思い、アロマの勉強をしている娘に頼んで作ってもらいました。
天然のホホバオイルに、ほんの少しゼラニウムの精油を加えて配合してくれました。

首を前に倒すと、首の後ろの骨がでっぱるところがあります。そこから、まっすぐ脳天に向かっていくつかのツボがあるので、指で押します。
頭や目がスッキリ!
ゼラニウムの香りとともに、気もめぐります。

経絡やツボについては、全くの独学ですが、今回ご紹介した経絡は「督脈」と呼ばれている経絡の一部です。
脳天から、尾てい骨のあたりまでまっすぐに通っています。ちょうど路線図のようになっていて、途中にある「ツボ」が駅みたいなものでしょうか。鉄道好きにはまさに「ツボ」です(笑)

ツボは体中に300個以上あって、ひとつひとつに名前がついていて、意味もあるそうです。これがおもしろい。
今回ご紹介したツボは、脳天から順番にこんな名前です。

「百会」(ひゃくえ):たくさんの経絡が交わる。鉄道なら西船橋とか津田沼とか?
「後頂」(ごちょう):百会の後ろにあるから。
「強間」(きょうかん):強く硬い頭蓋骨のすきまにあるツボだから。
「脳戸」(のうこ):脳の気が出入りするところ。脳の気がめぐっていないとフラフラするということでしょうか。
「風府」:風とは風邪(ふうじゃ)のこと、府は集まる場所。まさに、めまいは風邪が関係しています。
「あ門」:「あ」とは失語症のこと。ここに鍼を打ったら、話せるようになった、という意味らしいです。
「大椎」(だいつい):第7頸椎。頸椎の中で一番大きいから。

たぶん、私がマッサージしているのは、これらのツボです。
暖かくなってきたころから、肩こりや耳鳴り、めまいなどが頻繁に起こるようになりました。春・肝の高ぶりの症状ドンピシャです(;・∀・)
耳鼻科の先生に診てもらい、西洋薬の内服もしましたが、異常もみあたらず症状も改善してきたのでほっとしています。
これからは、ツボの路線図でセルフケアです♪

パイナップル 2022・5・7

更年期も後半戦となり、だいぶ少なくなってきましたが、熱くなると「ほてり」が出ることがあります。
いろいろと対策してきましたが、こればかりは「どうしようもない」、という結論です(笑)
完全になくすことはできない、加齢現象・・・とでも申しましょうか(;^_^A
だれにでも多少なりともおとずれるもの、ですね。ですから、テレビなどで「更年期を乗り切る!」などという特集を見ると「やめてやめて~」と感じるようになりました。
みな、それなりにやり過ごすものだと思うので、小恥ずかしい気分になるのです。(個人的な意見です)


さて、本題です。
買い物にいくと、フルーツコーナーに「パイナップル」が並んでいます。南国のフルーツといえば「体を冷やす」食材ですね。
食べすぎると冷やしすぎてしまいますが、ほてった時にカットパインを2~3個口に入れると落ち着いてきます。
手軽に食べられるパインを冷蔵庫に忍ばせておきます。

このように、ちょっとした体調や気持ちの変化には、心静かに向き合うことが養生なのかもしれません。
騒いてみたり、落ち込みすぎたり、気持ちの波をなるべく立てないようにすることが良いような気がします。
しかし、気になる症状や日常生活に支障をきたすようなことが続いた場合は、きちんと専門の医師に相談することが大切です。
なんでもかんでも、養生や薬膳だけでは改善しません。
予防医学や西洋医学ありき、だと思うのです。

蛙始めて鳴く 2022・5・5

今日は子どもの日。
そして、「立夏」暦の上では夏です。

七十二候では「蛙(かわず)始めて鳴く」の一週間です。
そういえば、近くの貯水池から、かわいらしいカエルの鳴き声がしていました。
自分が子供のころ住んでいた家の前は一面の田んぼだったので、カエルの合唱は日常でした。茂みに入っていくと小川の脇にできた水たまりに、カエルの卵があって、(ちょっとキモチワルイのですが)放課後、友人と観察にでかけた思い出もあります。
理科の授業で使うおたまじゃくしは、田んぼで取ってもっていきましたっけ。

今年は、まだまだ肌寒い「立夏」ではありますが、お散歩しながらカエルの鳴き声を探してみるのも良いですね♪

ほうれんそうと海苔のサラダ 2022・4・24

長女が幼稚園のころに、先生に教えてもらったサラダです!
ほうれんそうと言えば、お浸しか味噌汁か、炒め物・・・と思っていた当時の私は、斬新なメニューでしかもおいしい~と感激して以来、今でも我が家の定番メニューとなっています(^^♪

<作り方>
ほうれん草を少し固めにゆでて、よく水気を絞ります。
食べやすい大きさに切り、ボールに入れて海苔を手でちぎって混ぜます。
だし醤油とマヨネーズで和えたらできあがり!

だし醤油がない場合は、普通のお醤油でもOK。海苔やマヨネーズの量はお好みでどうぞ。

ほうれんそう*甘味・涼性
血を補い、体を潤してくれます。顔色がすぐれない、乾燥肌、慢性の便秘などにオススメです。めまい、のどの渇き、目の充血にも。
海苔*甘味、鹹味(しょっぱい)・寒性
咳や痰の改善に。利水作用があるのでむくみにも。腫瘍やしこりをやわらかくする作用もあります。

貧血気味で顔色が悪いようなお子さんにも、マヨネーズ味で食べやすいかもしれません♪

標治と本治 2022・4・19

春の花粉症の季節も、ピークは過ぎてきました。
やれやれという方も多いかと思います。

花粉が飛ぶ前から予防的に抗アレルギー剤を飲んだり、くしゃみや鼻水がつらくなってきて内服を始める方もいます。

漢方ではこのような治療を「標治」(ひょうち)と呼びます。
いわゆる、対症療法です。
アレルギーの元である花粉が飛ばなくなると、症状は落ち着きますが、花粉症そのものが治ったわけではありません。
また、次の季節には症状が出ます。たぶん。
漢方では、元の病気そのものを治すことを「本治」(ほんち)と言います。

花粉症の例では、鼻水・くしゃみなどの症状は五臓の「肺」が関係しています。その「肺」と母子関係にあるのが「脾」です。
2頁目の「五行配当表」をご覧ください。
症状が治まってから、次の花粉症の季節までは、この「脾」をケアしてあげる養生が必要・・・という風に考えるのだそうです。
「もう薬のまなくていいわ~」となってからが本腰を入れて養生する時期ということなのですね。
脾胃(胃腸)を整える漢方を飲んでみる、のも良いですし、来年の春まではひたすら胃腸をいたわる、具体的には冷たい食物を摂りすぎないとか、よく噛んで食べるとか、腹八分を心がける、思い悩まない、などなど。
基本的なことですね~。

花粉症に限らず、「どうも苦手」と思っていること、「自分はこういう体質だから」と感じていること(頭痛もち・風邪ひきやすい・口内炎できやすい・雨の日調子悪い、などなど)は、その場限りの対処法と合わせて、「どうしてそうなのか?」を考えて養生する必要がありそうです。

症状が落ち着いている時、が「本治」のチャンス!
辛い症状がなくなると、ついつい不摂生してしまいますが・・・(;'∀')これまた人の悲しいサガです。
そこで、考え方を180度変えてみるのが漢方なのだと感じます。
漢方は、学ぶほどに「よく考えればそうだよね!」ということが多いのです。

満月と土用の入り 2022・4・17

ピンク色の桜の花が咲く季節であることから、今月の満月には「ピンクムーン」と呼ばれているそうです。
ちょうど、今日の朝方にまん丸満月になりました。
3時半に目が覚めてカーテンを開けて見た月は、まぶしいほどの満月でしたよ🌕

どうりで・・・

昨日からやけに眠い・・・。

それに、今日から「春の土用」に入りました。5月5日の「立夏」までの18日間です。

どうりで・・・
体も重い・・・。

人間は季節や自然や宇宙の現象に影響を受けるのだと、実感です。
私ごとですが、最近は年齢のせいか体調も日々変化してきています。今年の春は、これまでの小さな不調の種があふれてしまっている感じがします。
「まだ大丈夫」と無理を重ねていると、コップの水があふれるように不調が出始めてきます。
土用の期間は、胃腸をいたわる時期でもあります。食事はもとより、少し気持ちもリラックスさせながら、18日間ゆるゆる生活で夏にむけての養生をしようと思った1日でした。

生長の季節 2022・4・6

今日は、とてもあたたかな一日でしたね。
新学期が始まり、いよいよ春本番です。

春の食べ物としては、ぐんぐん伸びるもの・・・ニラやもやし、たけのこ、青菜などを食べましょう。
中医学では「生長」の季節と考えます。
お子さんも、春から夏にかけては背が伸びて、成長すると思いませんか?
油断していると、上履きが小さくなっちゃった!え?もう?この前大きいサイズのを買ったばかりなのに!
と驚いた覚えがあります。
正確には、上履きが小さくなったわけじゃなく、足が大きくなったのですが(笑)

初めての体験、新しいおともだち、新しい先生、遠くの学校へ通学、新人としてお仕事・・・
もしかしたら、お父さんお母さんも新しい環境での生活がスタートしているかもしれません。

朝陽を背中に浴びて、深呼吸~、肩の力を抜いてリラックス。お休みの日にはゆったり散歩をしてみましょう♪
春の過ごし方の一例です。

花冷え 2022・4・1

今朝は温度計が3℃・・寒い!
昨日はあんなに暖かかったのに、ものすごい気温差です。

そこで、先月の院内掲示板をご紹介。
冬~春、夏~秋、の季節の変り目は、衣服での調節が必須です。
暖かくなるとうれしくなって、つい薄手のブラウスや短めのスカート・ズボンをはきたくなりますが、そこは少しずつ体を慣らしていくのが養生のようです。

自分も若いころは薄着派(そんな派閥があるかはわかりませんが)で、よく夫の母に「お願いだから上に羽織る物もってきてちょうだい」と言われたもんです(;'∀')
天国の義母が、このブログを読んだら笑うのでしょうね。

三寒四温、一雨ごとに温かくなっていきます。
養生しましょう♪




いっぱい食べられる! 2022・3・25

食べても食べてもまた食べられる!
こんな私ってすごく健康?・・・と思っていました。

しかし!それって、胃腸が弱っているサインかもしれません。中医学でいうと「胃火」「胃熱」と呼ばれます。
体の中の熱の邪気「熱邪」によるものです。

自分は、胃に熱がたまってしまうタイプで舌をべーーっとしてみると真ん中あたりがいつも赤くなっています。
だいたい、そういう時には「口内炎」があります。幼少期から、口内炎とはおともだちのような生活でしたので、よく近所のお医者さん(山の中にあったので「山の先生」と呼んでいた)に10円か20円を持たされて「ピオクタニン」という紫色の薬を口内炎にぬってもらいに行っていました。

不思議と妊娠中だけはまったく口内炎ができなかったのですが、未だに悩まされていることのひとつです。

胃腸の弱りによって、食べても食べてもまた食べたくなる、という症状もあるとは驚きです。
そんな時は、まず「よく噛んで食べる」ことを心がけています。ポイントはゆっくり租借することです。なぜなら、胃腸が弱っている時にはよく口の中を噛んでしまうからです(>_<)すると、そこがまた 口内炎に・・・最悪のスパイラルです・・・。

胃がキリキリと痛む、口の中が苦い、冷たい飲み物を欲する、口臭、口が乾く、歯茎が腫れる、などの症状も引き起こします。
五臓の「心」や「肝」も熱を持ちやすいので、それらが相まって症状を引き起こすことも多いのです。

生活習慣や食生活を見直す、ストレスをためない、思い悩みすぎない、ことですが、これがなかなかむずかしい!
私は、「まあ、いいか」「仕方ない」と、良い意味であきらめるようにしてみたら、だいぶ熱がたまらなくなった気がします。
養生は「心がけ」なのかな、と思います。

春の彼岸 2022・3・22

貝原益軒さんの「養生訓」の冒頭には、次のような文章があります。

<自分の体は天地の賜物>

人の体は、父と母がもとであり、さかのぼれば天と地をはじめとしている。
このように、天地、父母の恵みを受けて生まれ、そして養われている我が身であれば、自分の体は自分だけのものではない。
天地が下さったものであり、父母が残された体なのだから、謹んでよく養い、弱らせたり損なったりせず、天寿を全うしなければならない。

漢方養生講座を受けている中で、先生から「両親からもらった体」という言葉がよく出てきて、はっとさせられたのを思い出します。
自分の若いころは「親からもらった体にきずをつけるなんて」と誰からともなく言われていたので、ピアスを開けるときに躊躇した覚えがあります。
ま、開けましたけどね・・・4個も(笑)
きっと、元は養生訓の教えだったのだろうと推測します。

お彼岸やお盆などにお墓参りをするのも、先祖を敬うという日本の良き伝統ですね。ほかの国でも同じような習慣があるのだと思います。これまた、仕事柄を理由にあまりまじめにお参りをする方ではなかった自分ですが、漢方を学び始めてこれもひとつの養生だと知りました。
生命力である五臓の「腎」がうまく交通するともいわれているそうです。

今年のお彼岸は、お墓参りに行かれましたか?
たとえ、出向くことができなくてもご両親やそのまた両親・・・ご先祖さまに想いを馳せるだけでも養生の第一歩、自分を大切にすることにつながるのだと思います。

菜虫蝶と化る 2022・3・16

「なむしちょうとなる」・・・と読むのだそうです。
3月15日~20日の七十二候、季節の言の葉。
モンシロチョウなど、大根やアブラナなどの葉っぱについている幼虫がちょうちょになる頃という意味です。

ちょうちょと言えば、思い出すことがあります。
次女が小学生のころのテストの答です。

ℚ:ちょうちょはなぜキャベツの葉にたまごをうむのですか?
次女の答。
A:メスだから・・・!!

わんだほー!ぶらぼー!そーふぁんたすてぃっく!(^^)! ナイスな答ではないか!

「メスだから」の上に、先生の赤ペンで大きな✖が付いていましたが、力強い筆跡の「メスだから」の文字は今でも鮮明に思い出せます。
「半マルくれてもいいのにね~」と父親。
まぁ、ただの親バカではありますが、子どもってほんとうにおもしろい、いとをかし、興味深いな、と感激したのでした。

さて、正解はおわかりですね。
「たまごからかえった幼虫がキャベツを食べるから」です。
でも、たまごを産むのはメスだから・・・次女よ、大正解だよ・・・

毎年、春になると思い出す、そしてほっこりするのです♪

毎日お茶選び 2022・3・10

2月の院内掲示板です!
(ちょっと見ずらくてすいません)

毎日のお茶選びについて書いてみました(^^)/

その昔、お茶は薬として扱われていたそうです。体を冷やすものや温めるもの、一般的には発酵が進むと温めるお茶になるのがわかります。

今では、ペットボトルで様々な種類のお茶が手軽に買える時代ですが、できれば、火で沸かしたお湯で、茶葉から淹れるのがよいのだそうですよ。

我が家では、むくみが気になる時にはハトムギブレンドに、熱がこもっているな~と思ったら渋めの緑茶を、連勤でストレスたまってるかな?の時には、ジャスミンブレンド・・・などと、毎朝お茶を選んでいます。
いつの間にか、茶葉も豊富になってきました。
個人的な最近の注目は「和紅茶」です。そのままでも美味しく飲めて食事にも合います。
薬日本堂さんでも、たくさんのブレンド茶が売られていますのでご覧になってみてくださいね♪

薬日本堂オンラインショップ
 

春なのに 2022・3・4

春なのに~♪

この季節になると、自分が学生時代に流行った歌謡曲を思い出します。
卒業ソングと言われるものは、どこか寂しい歌詞がつきものですが、中でもこの曲は悲しすぎるし、アルアルな物語。「会えなくなるねと右手を出して」「寂しくなるよ、それだけですか」→これは、もうお別れしましょうということです、残念ながら。

春といえば、ウキウキワクワク、希望に満ちた明るいイメージですが、五行説で考える「春」は体にも心にもあまり優しくない季節なのです。特に、日本では春が一つの区切りになっているため環境の変化があり、気持ちが乱れがちです。しかも、最近では花粉症に悩まされる人もたくさん。憂鬱なことががいっぱいですね(涙)

春が属する「肝」は、「疏泄(そせつ)を主る」と言われています。疏泄とは、気の巡りのことで、精神状態を安定させるはたらきです。これが高ぶったり乱れたりしやすいのが春です。

おまけに、温かくなったと思えばまた寒くなり、入学式のころに大雪が降ったりもします。
もうめちゃくちゃですね(笑)
子どもたちも、3月に入り温かくなったころから、妙に落ち着きがなくなっているように感じます。


なにが言いたいかといえば、「春なのに~涙がこぼれます」「春のなのに~ため息またひとつ」は、ごく普通のことで、仕方ないと思いましょう、ということです。

朝はやる気があるけど、夕方になると無くなる・・・というのも同じ。朝は「陽」に満ちていて、夕方から夜は「陰」の時間なので、これまた当然なのです。
一日24時間や四季の過ごし方にはちょっとしたコツがあるのです。心の養生ですね♪
「春だから~仕方ありません」「春だから~春だから~ゆったり過ごしましょう~」

わがまま養生訓 2022・2・25

書籍のご紹介です。
薬日本堂の漢方スクールで、初級・中級とお世話になった

鈴木養平先生の最新本です。
不調をかかえる「ひろこ」と「エキケン」こと貝原益軒のアニメも交え「養生訓」について、わかりやすく解説されています。

毎朝布団から起き上がる時の「導引法」なども順を追って詳しく書かれています。

体だけでなく心の養生についての大切さもよくわかります。

いつでもそばに置いて、パラパラっとめくって見ることができる一冊です。

ちなみに、鈴木先生は「からだ巡り茶」などの監修もなさっており、またTwitterやインスタグラムでも、お優しい語り口の投稿をされていますので、ぜひご覧になってみてください。

個人的には、講義の途中の余談が興味深く、たまにちらっと見せる本音トークに大変共感しています。
初級以外はリモートでの講義なのですが、コロナが落ち着いたらスクールに出向いて生の講義を受けたいと願っています♪


四物湯 2022・2・23

久しぶりに、漢方薬に入っている生薬シリーズです。
今回は「四物湯」(しもつとう)

その名のとおり、4つの生薬でできています。
四物湯は、ずばり「血虚」の薬です。気血水の「血」が虚している人の漢方薬です。
入っている生薬は・・・
〇地黄(じおう):ゴマノハグサ科の植物の根っこ。
〇芍薬(しゃくやく):ボタン科の花の根っこ。
〇川芎(せんきゅう):セリ科の植物の根っこ。
〇当帰(とうき):セリ科の植物の根っこ。


ん??根っこばっかり(笑)どうしてでしょう?偶然?
効能はいづれも、「補血」(ほけつ)「活血」(かっけつ)。当然といえば当然ですね(笑)血を補い、活性させるのですね。

血虚の人のための漢方薬は他にもありますが、この四物湯の成分が丸々入っているものもあります。
四物湯は、どんな人に応答するかというと・・・
抜け毛の多い女性、冬のあかぎれ、皮膚の乾燥、冷え性、しもやけ、しみ、血の道症、などです。イメージがわいてきます。
中医学では、髪は「血余」(けつよ)と言って、血の余りと考えます。また、掻くという行為も血を消耗させてしまいます。
そんな時、四物湯は効果があるのも納得です。
皮膚を潤す効果は抜群で、きしむ戸に油をさすような感じなのだそうです。

気になるのは、抜け毛の多い「女性」というところ。漢方薬は、古くは女性のための薬から始まったそうですが、女性と特化しているということは、男性には効かないのでしょうか。
そこで、最近薄毛に悩んでいる身近な男性にすすめてみました。ほかにも、しもやけや皮膚の乾燥による痒みもあったためです。
薄毛に関しては、まだよくわかりませんが、この冬「あまり寒くない」と言っています。四物湯の効果なのか・・・??

女性のための漢方薬が、男性にも効くというのはいろいろな書籍で書かれています。これは現代の漢方薬の新しい使い方として幅が広がるような気がします。
性の区別をしない世界となり、漢方薬がどんな人にどんな効き方をするのか、とても興味があります。

酸味と甘み 2022・2・17

2月14日~18日は、七十二候で「魚氷を上る」です。
(うおこおりをいずる)
水面に残っていた氷が割れ、氷下で泳いでいた魚が跳ね上がる頃、とあります。
「どれどれ?(._.)」と、家の玄関前のメダカの鉢をのぞき込んでみると・・・・
跳ね上がってはいませんが、底の方で何匹か元気に泳いでいました!


春は、五臓の「肝」が高ぶりやすい時期なのですが、それを助けてくれる味として「酸味」があります。
今、盛んに出回っている「甘夏」「八朔」などの柑橘類ですね。
酸っぱくてちょっと苦い、春にはもってこいの果物です。

さらに、実は「甘味」も加えると良いというポイントがあります。

画像は、次女が勤め先でいただいてきた「甘夏」にグラニュー糖をふりかけたものです。
酸っぱいから砂糖をかけて食べてね、と言われたそうです。
養生って自然としているものなんですね♪

美味しくいただきました(^^)/


「気」は朝作られる 2022・2・11

「気・血・水」で人間の身体はできている、と漢方では考えます。
そのうち、「気」は陽で「血・水」は陰です。
陽である「気」は、陽の時間である「朝」に作られると言われています。(ちょっとややこしい?)
「気のはたらき」については1頁めをごらんください。


まず、起きる前に手足を少し動かしましょう。
布団から慌てて起き上がるののではなく、布団の中で身体を伸ばします。
ゆっくり起き上がり、身体を動かしたり、ねじったりします。
起きたら、まず温かい飲み物を体に入れましょう。
白湯が良いですが、お茶でもココアでもコーヒーでもスープでも良いと思います。前の晩に準備しておくと便利。
その後、できたら働きましょう。
前の日にやり残した片付け、洗い物、玄関の掃き掃除、何でもよいです。少しでよいです。
身体をさすりましょう。
手のひらをすり合わせて温かくしてから、顔をマッサージ。くしで髪をとかします。
お腹、脇腹、手足をたたいたり、さすったりします。
ラップの芯などで、背中もぽんぽん叩きます。耳も折りたたんだりねじったりしてみます。

ちょっとしたことですが、習慣にすると便通もよくなり、朝食もおいしくいただけますよ。
どうもプチ不調が治らない・・・という場合などは試してみてください!
10分早く起きて、ゆっくり1日をスタートさせてみるだけでも身体は整ってくるのです♪

書籍紹介 2022・2・5

京都の「お灸堂」の院長、鋤柄先生の「ゆるませ養生」です。
「すきさん」としてTwitterでもほっこりするつぶやきを発信されています。

表紙の絵からも分かるように、温めて身体をゆるめることを中心に養生についてやさしく解説されています。
すーっと心にしみわたる一冊です♪

本の中には書かれていないのですが、Twitterですきさん自らが動画で教えてくれている「イライラしたときのスキップ」が私のお気に入りです。
これが、効果抜群!

ご興味があったら、ご覧になってみてください(^^)/

鬼は外~ 2022・2・3

今日は節分です。そして明日は立春、春が来ます!(^^)!
季節の変わり目、みなさん体調はいかがでしたか?
私は多少の不摂生もしつつ、(イチゴ味のアイスクリームが美味しくて毎日のように食べていた)
「土用」の時期を意識することで乗り切れた気がします。

しかし!
我が家では、春の症状がちらほら・・・
まぶたがぴくぴくする、めまい、目の症状、なんとなく気分が落ち込む、首から上の湿疹、などなど。

春のキーワードとして「筋」「目」「爪」「涙」
などがあります。
私たちの体は自然と春を感じ取っているのですね。
また、「風」というのもあり、これがけっこうやっかいだと感じます。あっという間に激しい症状がかけめぐるのが特徴。
まさに「春の嵐」です(>_<)
そして、それは身体の上の方に症状を引き起こします。花粉症がわかりやすい例です。
くしゃみ、はなみず、頭痛、かゆみ、など。

予防薬も大切ですが、まずは「胃腸」をいたわりましょう自然の甘味が脾胃を助けてくれます。

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